末代アド弁当10日目
一昨日はおむつのバケモン
昨日は競艇のバケモンでした

おむつは履かないし、ギャンブルは絶対にやりません。

バケモン最終日として全力を注ぎたいと思います。

近況

1年更新がなかったので。

人生

気付いたら社会人になってました。懲役47年です (定年70歳の場合)
去年クソバイトで精神バキバキに破壊して以来病院行ってますが遂に投薬に至りました。頑張って生きてます。
あとなんかヤニも吸い始めてました。人って変わるもんですね。
毎日 💊 飲んでるので酒は飲めなくなりました。

おしごと

広告配信システムの SRE をやっています。
クラウドインフラが死ぬほど嫌いなのでオンプレで頑張っているのですが、オンプレはオンプレで辛いものがありますね…最近はチェンジニアになっています。
というかもう年明けるのにデジタル広告が未だに全然わからないんですよ。頭抱えてたら1日終わってるとかザラ。
はやく最強になりたい。

Oculus Quest

そういえば Oculus Quest も買いました。
Virtual Desktop, ALVR, Radeon ReLive for VR とかで頑張って、これで俺も美少女や!!!!!!!って息巻いておりました。
そしたら Radeon と VR の相性がクソ悪いことに気付いて、まともにプレイできず大声で泣きながら放置してました。

で、最近また手にとって遊んでみたんですが、Virtual Desktop が改善されたのかまともに動いておりめちゃんこ感動してました。
ありがとう AMD。AMD 一生ついていく。

パショコン

デスクトップは5月だか6月だかに新調しました。25万。
RAM64GB 積んでも SNS しかしないからさして意味はないのですが、やっぱメモリがたくさんあると嬉しいのです。
これで5年は闘う。

で、ノート PC もつい最近新しいの買ったんですよね… 27万。
家にある個人用ノートが死にかけの X250 しかなかったので、まともなものを1台は用意しておきたかったのです。
で、もちろん 64GB なんですが SNS しかやりません。アホかな?
買ったのはコレです かっちょよすぎワロタ。
届くのは来年1月とからしいので、正座してずっと待ってます。楽しみ。
これで5年は闘う。

今年の高い買い物がパソコンしかないの意味わからんな。SNS しかしないのに。
メタルラックダサいから19インチラック買っちゃおっかな〜とかも考えていましたが、床抜けるし優先度が明らかに高くないので諦めました。
ちなみに一般家屋の床の耐荷重は 180kg/㎡ とのことです。
100kg のラックとかザラだからおけねんだわ。

VAPE

ついでにですが、VAPE をちょっと嗜んでいたのでその話を少し書きます。

蒸気を出してそれを吸うおもちゃです。煙が出るとうれしい。
Box 型、Pen 型、Pod 型と色々種類がありますが Pen 型は持ってないので各自調べてください。
というか VAPE の解説なんか掃いて捨てるほどあるのでそっち見たほうが良いです。
本記事では僕が買った VAPE コンポーネントのレビューしか書いてないので。
コイルですが Tank (アトマイザー) に付属してるものしか使ってません。

買ったやつ

Eleaf iStick Pico X Mod

https://www.eleafworld.com/istick-pico-x/

初めて買ったやつ。軽い。
バッテリーキャップのせいで挿す Tank によっては干渉を起こします。クソ。
あと充電端子が Micro USB です。
Tank の干渉が致命的ですね。

Aspire Glint Mod

https://www.aspirecig.com/aspire-mods/box-mods/box-mods642.html

カッコイイ〜〜〜〜つって買ったけど特に困ってないです。シンプルだしオススメ。
バッテリーは下から挿して蓋するタイプなので一応どんな Tank でもささります。
ただ設計上立ててると若干グラつきます。そんな気にならないけども。
結構新しいので TypeC がささります。最高。
iStick Pico X よりはさすがに重い。

Eleaf Melo 4 Tank

https://www.eleafworld.com/melo-4/

漏れる。ゴミ。
iStick Pico X の Kit に付属してるやつなんですが、漏れる時点でもうアウト。0点。
ただし慎重に扱えばあまり漏れません。倒すな。

Aspire Cleito Tank

https://www.aspirecig.com/aspire-tanks/cleito/cleito446.html

漏れないって聞いたから買ったのに Melo4 より漏れるふざけんな死ね。立てていてもリキッドの洪水になる。
Tank にリキッド入れた途端に漏れてきて発狂して一瞬で捨てた。俺のリキッド返せ。

Eleaf Melo 5 Tank

https://www.eleafworld.com/melo-5/

Melo4 の後継。今んとこ漏れていません。
というか漏れさえしなければ何でも良いんだよな。味がすればうめーんだよ。
なお Melo5 の直径は 26.5mm なので、iStick Pico X にはささりません。Melo4 でギリギリなので。

Aspire BP60 Pod

https://www.aspirecig.com/aspire-mods/box-mods/box-mods642.html

Pod 型の VAPE です。ニコチンリキッド用に買いました。
Pod 型は大体出力が控えめなんですけど、ニコチンリキッドは Box 型なんかで吸うとマジで喉が焼けるので、ニコリキ使うなら Pod 型やペン型のような出力が弱いものを買うと良いです。
とは言っても最大出力 60W なのでニコリキ以外の用途でも全然良いと思います。
Aspire はデザインが良いんですよね。Cleito は漏れ散らかしたが

ちなみにコイツ、最初に焚くと破裂音がしてその時吸ってると死にます。
ニコリキが原因なんすかねえ。Box だとそんな現象は起こらなかったので。
マジで死ぬかと思ったんで1回温めて爆発させてから吸いましょう (????)

ニコチンリキッド

国内では販売が禁じられているのですが輸入は許されています。なんやねんそれ
ピース吸ってる異常者なので 5% (50mg/mL Nicotine) でええか!つって買って吸ってみたらニコチンがキツすぎて死にました。今までありがとうございました。
悪いことは言わんので 0.6% (6mg/mL) を買え。
未成年は買うなよ。

ぶっちゃけリキッドよりは紙ヤニのほうが好きですね。使い切るのに10億年かかりそう。
というかね、ニコリキ吸うと咳が出っ放しになるんですよ… ヤニよりきついわコレ。
ニコチン非含有だと咽せないので、ニコチン濃度が高すぎるのが駄目かもしらんね。

ニコチンリキッドの法的地位については後述します。

選定方法

色々買ってますがアトマイザーはクリアロにしか手を出していないし VAPE ガチ勢ではないので、製品仕様とレビューとか確認してあとはデザインで決めたら良いと思います。
RBA / RTA を使ってみるのも面白いかもしれません。

リキッドは好きなの買えばええ。
ニコチンは毒なので、毒が入ってないほうが良いと思います。毒が入ってないのは Amazon とかで普通に買えます。
そもそも煙を肺に入れるという不健康な行為をやめろ。俺はやめませんが。

ちなみに Aspire の VAPE 製品はマジでかっこいいのでおすすめです。
俺が買った Tank は激漏れしたけど、新しいのもたくさんあるので気になるなら調べるのがよろし。

VAPE まとめ

味がして漏れなければ何でも良い。オススメは Glint + Melo5。
以上、閉廷。

Appendix: The Nicotine

みんな大好き 仕事の友 国家公認のヤク (大変失礼)

ナス科の植物に含まれるアルカロイド。ナス科なのでナスにも微量含まれているらしい。
タバコの主成分として世界で最も広く使用されている物質の1つ。
精神刺激薬に分類されるが、二相性の作用があるとされており、低容量では精神刺激作用、高容量では鎮静作用が強くなる。

書いてて面倒くさくなってきたので詳しい薬物動態は PsychonautWiki を見たほうが分かりやすい。

ニコチンの法的地位

フリーベースのニコチンは、毒物及び劇物取締法第二条三項の「毒物」に該当する。
タバコに関しては、たばこ事業法によって製造、販売が許されている。
ではニコチンリキッドはどうなのかというと、厚労省の質疑応答集によると「医薬品」に該当するため、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、通称「薬機法」が適用される。
(ちなみにニコチンリキッドに入っているものは「ニコチン塩」であり、純粋なニコチンとは化学構造が異なる。)
医薬品は、薬機法で掲げられる指定薬物、または麻薬及び向精神薬取締法の指定薬物でない限りは個人輸入が許されている。
ただし1ヶ月分の用量を超える場合は輸入出来ない。ニコチンリキッドの場合は1ヶ月あたり 120mL が上限となる。

近況まとめ

生きるのしんどい。以上。

では、以下本番です。お待たせいたしました。

詳解 眠剤

クソ真面目に勉強したけど素人の見解なので病院に行け。
文体はクソ適当です。

About hypnotics

睡眠薬とは読んで字のごとく寝るための薬であり、飲むと眠くなる。
睡眠薬と睡眠導入剤は違うと言われることがあるが、どちらも同じであり Alias が貼られているだけである。
(Alias: 眠剤, 睡眠導入剤, 催眠薬 etc…)
睡眠薬に当てはまらないのはドリエルなどの「睡眠改善薬」である。
一般に不眠症治療、抑うつから来る不眠などに処方されている。ちな僕は後者です。
最近の睡眠薬は比較的安全と言われるが、それでも危険性はあるのでちゃんと飲まないと最悪死ぬ。
健忘で30時間記憶飛ばしたくなかったら飲み方に気をつけろ。

Types

睡眠薬には様々な種類があり、医学の発展により危険性の低減、効果の改善がなされている。

Chloral hydrate

抱水クロラール 1869年
これは世界で初めて合成された鎮静薬であり、最初に合成されたのは1832年である。
味と匂いがひどく、また治療域と有毒域の間が非常に狭いという特徴から使い勝手が悪く、1900年頃にバルビツール酸系に干されることとなる。

Barbiturate

バルビツール酸系 1903年
この頃にバルビタールが合成される。
中枢神経抑制作用を持つ向精神薬の一群。
鎮静薬、静脈麻酔薬、抗てんかん薬にも使用される。
バルビツール酸系は1920年代から1950年代まで使用されていたが、作用量と致死量が近く、高用量では本当に死ぬ
そのためスイスなどでは安楽死の手段としてペントバルビタール15gと制吐剤が使われたりしている。
ちなみにマリリン・モンローはこれで自殺している。
といった感じで結構危ないので、ベンゾジアゼピン系が合成されてから干されることとなる。
(ただ催眠作用は最強クラスなので、ベンゾですら寝れないといった場合は処方されるケースがあるらしい ほんまか?)

Benzodiazepine

ベンゾジアゼピン系 1960年
本日の主役。
この頃にクロルジアゼポキシドが合成される。
ベンゾジアゼピン系は製薬業界でトップクラスの売上を誇る処方薬である。
長いので BZD と略されることが多い。
バルビツール酸系よりは遥かに安全で、過量服薬でも死ぬことは稀だが、乱用者が後を絶たないのでアメリカなんかでは目の敵にされている。
(日本はそうでもない むしろアメリカがオピオイドに寛容過ぎるのをなんとかしたほうがいい)
また選択する受容体によっては抗不安作用が出ることが分かっているので、エチゾラムなどは抗不安剤として使用される。
(だから乱用されるんだ と言おうと思ったが酒も作用がほぼ一緒なんだよな アル中は眠剤中毒に文句言えないってこった)
非ベンゾジアゼピン系の方が比較的安全であることから、睡眠薬においてはそちらが処方されることが多い。

Non-Benzodiazepine

非ベンゾジアゼピン系 1980年頃
2020年現在主流の睡眠薬。
ベンゾジアゼピン系とは異なる化学構造を有しているため非ベンゾジアゼピン系と呼ばれているが、ベンゾジアゼピン系同様の薬理作用を有する。
ベンゾジアゼピン系よりも受容体への作用が選択的であるため、余計なことをしない分ベンゾジアゼピン系よりも使いやすいとのこと。
眠気にダイレクトアタックというワケですね。

Others

これらの物質は前述した睡眠薬とは薬理作用が完全に異なるが、調べていない (し調べてもぜんぜんわからない) ので詳しくは書かない。

  • メラトニン受容体作動薬 (e.g. ロゼレム)
  • オレキシン受容体作動薬 (e.g. ベルソムラ)
  • ブロムワレリル尿素 (e.g. ウット)
  • 抗ヒスタミン剤 (e.g. ドリエル)

不眠治療を受ける際は、どの薬を使うべきか主治医と相談しましょう。
オレキシン受容体作動薬は、現時点で最も新しい睡眠薬として処方される。

Mechanism (e.g. Benzodiazepine)

睡眠薬が生体内でどのように作用するかを示す。

中枢神経系 (CNS)

中枢神経系は脳と脊髄で構成されており、何十億ものニューロンを含む。
ニューロンには受容体が存在し、様々な神経伝達物質を受け取る。
あるものは細胞体 (Soma) にあったり、あるものは樹状突起 (Dendrites) と呼ばれる部位に存在する。
軸索終末 (Axon Terminals) と呼ばれる部分は、次のニューロンの細胞体に繋がっている。

これらは完全に繋がってはおらず、少しだけ隙間が空いており、これをシナプス間隙 (Synaptic Cleft) と呼ぶ。
軸索終末から神経伝達物質が放出され、それぞれの物質は次のニューロンのそれぞれ対応する受容体 (Receptor Sites) に取り込まれることになる。

GABA-A 受容体

その受容体の一つとされるのが GABA-A 受容体である。
GABA-A 受容体は主に中枢神経系全体に分布しており、活性化により中枢神経系を抑制するという働きがある。
そのため殆どの睡眠薬の標的とされている。
GABA-A 受容体は5つのサブユニットで構成されており、
αやβのような2つあるサブユニットには、常に両方に同じサブユニットを含む。
分布している受容体のうち約6割が、ベンゾジアゼピンへの感受性が高いとされるα1, β2, γ2のサブユニットで構成されているが、αサブユニットには6種類が存在していることがわかっており、脳の部位によって構成が異なる。βもγもそう。
GABA はαとβの間に結合するが、ベンゾジアゼピンはαとγの間にあるベンゾジアゼピン結合部位に結合する。
そのため、少なくとも図の紫色のサブユニットはγであることが必須とされる。
そして GABA-A 受容体の中央にはイオンチャネルと呼ばれる穴が空いている。

このイオンチャネルは GABA 神経伝達物質、所謂そこら辺に売ってる例のチョコレートにも含まれるγ-アミノ酪酸が受容体に結合することによって開くようになる。
(なお、GABA そのものの摂取は BBB を通過しないためあまり意味がない)
イオンチャネルが開くとニューロンの外側にある塩化物イオンがニューロンに流れ込むようになる。
(ニューロンが流れ込むとどうなるかは後述する)
また、GABA-A 受容体に結合する物質はいくつか存在しており、例えばベンゾジアゼピンはベンゾジアゼピン結合部位に結合する。
ベンゾジアゼピンが結合すると GABA の作用が増強され、イオンチャネルがより開くようになる。
アルコール、バルビツール酸系の睡眠薬なども結合する。

ただし、物質によって結合できる GABA-A 受容体は異なる。
ベンゾジアゼピンはαサブユニットの1~3および5とγサブユニットを含む受容体に結合する。
アルコールの場合はα4または6を含む受容体に結合する。
そして結合するサブユニットにより作用も異なる。
α1は鎮静、抗けいれん作用があり、α2は抗不安および筋弛緩作用、α3と5は筋弛緩作用のみであることが分かっている。

塩化物イオンがニューロンに入ると、塩化物イオンの持つ負の電荷により、ニューロンの電圧レベルが下がる。
(これを過分極と呼ぶ)
ニューロンは電気信号で発火することによって神経伝達物質を放出するが、発火するためには一定の電圧レベルにある必要があるため、電圧レベルが下がるとニューロンが発火しにくくなる。

ニューロンが発火しないということは神経伝達物質が放出されないということになる。
例としてセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどが挙げられ、これらの減少はベンゾジアゼピンの催眠効果に貢献する。
ただし、マイスリー錠の副作用としても挙げられているが、セロトニンの減少による副作用として抑うつ症状を呈することがあるため、眠剤飲んだらさっさと寝るべきである。

おい、お前。ルネスタ飲んだのにモニターに張り付くな。

早い話が、睡眠薬によって脳の活動を抑制するという一文ですべてが解決するということである。

Tolerance and dependence

生体の恒常性維持機構

耐性と依存について説明する前に、生体の恒常性維持機構について説明しておく。

人体には、常に身体の環境を一定に保つ恒常性という機構が存在する。
クソ暑い夏コミで待機列に並んでいても発汗によって体温上昇が抑えられているのがよい例である。
(冬コミも毎年クソ寒いですけど身体を震わせることで体温低下を抑えていますよね)
こういった外部環境の変化に対して逆の作用を起こすことが恒常性の役割となっているが、これは脳内環境においても同じように働く。
ベンゾジアゼピンによって脳の活動レベルが低下している事は通常では起こり得ないため、脳はこれを異常と捉え、対抗するための措置を講じる。

典型的なのは GABA-A 受容体の削減である。
これはダウンレギュレーションとも呼ばれる。
例えば GABA-A 受容体の一部を異なるサブユニット構成を持つものに置き換えるなどによって、ベンゾジアゼピンの結合を阻害させる。
あるいは受容体そのものを変化させるために、ニューロン内の特定のタンパク質に変更を加えるなどの処置を行うこともある。
また、グルタメート神経伝達物質、所謂グルタミン酸の生産量を増やすことによって中枢神経の活性化を促したりもする。
このような対策を講じることにより、ベンゾジアゼピンによる作用を軽減させようとするのである。

これは耐性の形成と呼ばれ、耐性が形成されると以前のベンゾジアゼピン服用量では薬の効果が出なくなる。
ベンゾジアゼピンは1ヶ月の連用により、服用者の半数がこのような耐性と依存を形成するようになる。
したがって、効果を出すためにはより高用量のベンゾジアゼピンを服用する必要があるが、これも時間が経てば神経適応によって一定の状態が保たれる。
この状態で突然服用を中止すると “離脱症状” が発現する。

耐性が生じている場合、ベンゾジアゼピンを服用している状態が脳にとっては “通常” となっている。
そのため断薬すると “普通” の状態ではなくなることから、これまでの脳の変化が白日のもとに曝される。

断薬によってベンゾジアゼピンの供給が止まると、脳の抑制は解消される。
しかし、脳というのは環境の変化にすぐには対応できないため、耐性は残り続ける。
GABA-A 受容体はカットされているため、ベンゾジアゼピン無しでは自然な抑制が不可能である。
またグルタミン酸も変わらず大量放出されており、これらを加味すると脳の活動度合いは過剰に上がることとなる。
こうなるとニューロンの発火を抑制させられずに脳が興奮し続けてしまい、ここで初めて、ありとあらゆる離脱症状を呈する。
脳が興奮状態になるとまず起こるのは、睡眠薬を飲む前よりも不眠の症状が強く出る反跳性不眠である。
以下に示すベンゾジアゼピン断薬による諸々の離脱症状は、ベンゾジアゼピン離脱症候群とも呼ばれる。

過活動化で影響を受ける脳部位

扁桃体

情動反応の処理と記憶において主要な役割を持つ。
ミスって本番の k8s クラスタ消したときなんかは流石に恐怖を感じるはず。
なあ Spotify。なんでもないです。

この部分が過剰に興奮すると、状況を問わず恐怖を感じるようになる。

海馬

脳の記憶や空間学習能力に関わる。
過活動化すると余計な記憶が掘り起こされる。
恐怖を感じる記憶だった場合は興奮している扁桃体によって恐怖感が増強される。ダブルパンチである。

視床下部

自律機能の調節を行う総合中枢である。
ここをやられると体温調節が狂う。
体温が35度まで落ちたかと思いきや突然37度にまで迫ったりというのが例として挙げられる。
また暑さと寒さを交互に繰り返したり。
めちゃくちゃである。

前頭葉

何らかの計画を立てたり決定を下したりすることをコントロールする部位。
ここが過度に興奮すると、こどものおもちゃの片付けすら困難になる。
あるいはサンドイッチの作り方は細かく教えられるけども、いざ自分がキッチンに立つと何も出来ずに棒立ちしたりということも起こりえる。

後頭葉

視覚形成の中心。
過活動化により、めっちゃ眩しかったり、ぼやけたり、ものが二重に見えたり、幻覚を見たりなど様々である。

前庭系

平衡感覚をコントロールする。
過活動化により目眩、ふらつきが発生する。

側頭葉

言語、記憶、聴覚に関わる。
過活動化により聴覚処理が狂う。
幻聴はもちろん、簡単な人の話が理解できなかったり、些細な物音がやたら騒がしかったりという症状が起こる。
また、音により扁桃体を刺激され恐怖を感じるということにもなり得る。

というように、非常に多くの離脱症状が発現するが、それ以外に多くの身体症状も発現する。
もはや拷問である。
また、身体症状も含めた離脱症状は、服用期間、服用量によっては1年以上に及ぶこともある。

身体症状

  • 疼痛
  • 下痢
  • 電撃の感覚
  • 血圧上昇
  • 頭痛
  • 筋硬直、筋痙攣
  • 悪心、嘔吐
  • アカシジア (むずむず脚症候群) etc…

アカシジアの症状は「脚の中に手を突っ込んでかき回したいぐらい苦しい」と形容される。

依存の果て

服用状況にもよるが、苦痛に耐えられずに自殺する人も多く存在している。
カサンドラ・ナーバーグ氏はベンゾジアゼピンの離脱症状に1年半耐えたものの、2通の遺書を残して自殺されている。
また、依存症と聞くとアルコール依存のような毎日クソのように飲むでもしないとならないものという風に思うかもしれないが、ベンゾジアゼピン依存は医師の指示通りの処方、または低用量を長期間服用し続けることでも依存が形成される。
(海外では6年間処方され続けた後に突然処方を絶たれるという事例もある)
国内ではベンゾジアゼピン薬害連絡協議会が設立されており、関係医師および医療機関への訴訟、あるいはベンゾジアゼピン系薬剤の規制強化を求める運動などが行われている。
即効性のある睡眠薬として、現在では非ベンゾジアゼピン系が使用されている。
ただし、耐性と依存は軽減されているもののメカニズムは変わらないため、連続的な使用は1~2週間に留めるべきである。

個人的見解としては、用法さえ守れば非常に役に立つ薬であるため、頓服の睡眠薬および抗不安薬として、抗鬱薬の処方初期などに使用するのが有益であると思われる。

守れてないからこういうことなってんだよな。終わりや。

断薬

処方が2週間未満であるなら、多くの場合は直ちに断薬が可能。
長期の場合は徐々に減薬する処方計画が推奨される。
断薬中は長期作用型のベンゾジアゼピンに置換するという手法も取られる。
ただし、処方が年単位に渡っていた場合は、同じく年単位での減薬が必要となる。
減薬法に関する手引書も存在しており、精神科医であるヘザー・アシュトンによるアシュトンマニュアルが有名である。

Abuse

ベンゾジアゼピンの作用として挙げられる抗不安作用はしばしば薬物乱用に用いられる。
2014年の日本における乱用処方薬トップ3は、3位からトリアゾラム、フルニトラゼパム、エチゾラムと見事に全てベンゾジアゼピン系薬剤となっている。
高揚感や陶酔感を得るなど、娯楽目的での使用、あるいは個人輸入などで医師の指示なく睡眠薬を購入し、長期に渡っての使用などがされてきている。
これはネットニュースなどでも度々報じられている。
現在これらの薬剤は一部を除いて全て規制 (薬機法によって定められている) されており、医師による処方が必須となっている。
非ベンゾジアゼピン系であるエスゾピクロンとザレプロンに関しては規制されていないため、個人輸入で購入可能である。
前述したニコチンリキッドと同様に医薬品であるため、1ヶ月の処方量を超える輸入は許可されていない。

Conclusion

薬は使用上の注意をよく読み
用法・用量を守って
正しくお使いください

おわり

最悪な3日間 (2%くらい褒めてる) でしたね。明日は MATTENN san の記事です。